Psersonal record of experiences

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2014.3.15

紺色の絵の具バッグ

ある、光。

小学校低学年の頃。
図工の授業で必要になるので、と。絵の具バッグの注文用紙が配られた。
色は「赤」と「紺」。
暗黙の了解で女の子は赤。男の子は紺を選ぶことになっていた。

今思うと、私は少し変わった子だったのかもしれない。
ランドセルは赤よりも黒がよかったし。
赤は嫌いじゃなかったけど「女の子の色は赤」と決めつけられているのがなんだか嫌だった。
絵の具バッグも、赤より紺の方が〝絵描きさん〟っぽくて ちょっとクールでかっこいいと思った。
だから紺の絵の具バッグを注文した。

バッグが届いた日。
先生からみんなに新品のバッグが配られた。
わたしは紺。
欲しかった色、自分で選んだ色だ。
みんなはキョトンとしている。
「どうして女の子なのに紺色なの?」
「もしかして、お兄ちゃんと一緒に使わなきゃいけないの?」
最終的には「もえちゃん、かわいそう」という結論になっていた。

かわいそうでも、みっともなくても、気持ち悪くても。
わたしは好きな物を好きなように選んだだけで、周りの言うことなんて
てんで耳に入っていなかった。
欲しい物が手の中にある。
その事実だけで満足だった。

あれから20数年が経った。
周りの目なんか気にならなかった あの日の自分はいまどこにいるんだろう。

あの時選んだ絵の具バッグはいまも大事にとってある。
自分で何かを選ぶ時。
いつもふと このバッグのことを思い出す。

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