Psersonal record of experiences

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2016.8.26

ランドマーク。

ある、光。

「別れたもので、人生ができる。」

ここ半年ほど、揺れる日々のなかでいろんなことを感じて考えてきたけど。
偶然目にした広告のこの一文が全てを答えてくれたように思う。
ふと、2012年に発表した作品「さよならを数えて」について思いを巡らせた。

2011年。
〝また近いうちにね〟と言って別れた友人は二度と帰らぬ人となってしまった。
当たり前のように笑いあえると思っていたのに、振り返ればあの日が最後になってしまった。笑顔で別れたことだけがせめてもの救いだった。
いつでも会えると思っていたから、彼女の写真は撮ったことがなかった。
あまのじゃくで意地っ張りのわたしが、恥ずかしげもなく素直に〝あいしてる〟と〝ありがとう〟が言えるようになったのは彼女との別れがきっかけだ。

「別れたもので、人生ができる。」
ふいの別れも、自分で選んだ別れも。すべて人生になるのだ。

ランドマークのように写真を撮ろう。
いつでも思い出せるように。
あの日の自分に・気持ちに・あの人に。
人生という街の中で迷子にならずに会えるように。

目にした広告の一文には、もう一節あった。
「選んだもので、未来ができる。」

忘れたくないことがある。それだけで十分だ。
別れがあっても。きっと ずっと、そっと。思い出は寄り添っているから。

「さよならを数えて」のキャプションはこうして結ばれている。
〝そうしてまた、安心して新しいことを覚えていく〟
そう。そうやってわたしは、安心して新しいことを覚えてきたのだ。
そして、これからも安心して新しいことを覚えていくのだ。
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