Psersonal record of experiences

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2016.12.31

あたらしい指。

ある、光。

〝あなたの指がどうやって誕生したか知っている?
 指は、手のひらから生えてくるわけではないのよ。
 「手」という大きな塊から、細胞が自ら死んでいって残ったものが指なの。〟

小学生のとき、担任の先生がわたしの指を撫でながらそう教えてくれたことを思い出す。
自分の身体が誕生するなかで「死」によって成り立っているものがあるなんて知らなかった。
それを聞いた帰り道、微かに残った指の間の皮を撫でて「死んでくれてありがとう」と泣きながら帰ったことを今も覚えている。

自分がバラバラになってしまった。
そう思うことがあった。
わたしはあの時腐り堕ちたのかもしれない。
しかし、手から指が浮かび上がるように死んで誕生する形があるのだ。

いらないものは朽ちる。
必要なものは再生し。
足りないものは生まれるのだ。
そうしてわたしは、あたらしい指を手にいれた。

新年を迎えるにあたり、口紅を買った。
お会計を済ませたあと、口紅に名前がついていることを知った。
わたしが選んだ口紅の名前は「AVENTURE」。
原義は「冒険」という意味だそうだ。

あたらしい指とともに、わたしは冒険に出る。
わたしが全身で感じた光を伝えたい人がたくさんいる。
見て来た景色、光景、体験がどうか滲み出てほしい。
写真から、わたしから、全身から。
そしてわたしはいつか粒子になって光に運ばれ、大気に溶けたい。そんなことを思う。
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