繕い裁つ人 2019
- 2019.5 〜 12
- 撮影会各地会場
身に纏う。ということに思いを馳せる。
針と、糸。そして布。衣服の他に常に身に纏っているものはなんだろう。と、考えてみたときに思い浮かんだのは“記憶”だった。
わたしは記憶の糸と記録という針で、思い出という布を繕って、繋いで纏うものを生み出しているのかもしれない。
“糸に善し”と書いて「つくろう」。
この言葉がとても好きだ。
千切れたら繋いで。穴が空いたら重ねて。繕って、その先のなにかへ変化していく。
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2018年より、前年の一年間に撮影した日常の写真から抜粋してハンカチを製作する「繕い裁つ人」というプロジェクトを開始しました。
このプロジェクトはわたしの日々を記録した写真をハンカチに仕立てるプロジェクトです。
ハンカチと一緒に、その光景を撮影した日の日記を封筒に添えています。
一体、それはどんな1日だったのか。
わたしの思い出を纏ったハンカチに、あなたの思い出を重ねて欲しいのです。
部屋に飾ったり、大切なものを包んだり、嬉しい涙を拭いたり。
そうやって、あなたの暮らしに寄り添うことができたらとても嬉しいです。
今回、撮影会の各地会場にて2019年に制作した「繕い裁つ人」を展示・販売しました。